疲れる太極拳
太極拳を習っていたことがある。
太極拳教室にいたのだ。
太極拳の中でも、二十四式太極拳というものを習っていた。
1年経って、先生と同じように一通りの動きができるようになった。
近くの体育館で開かれる太極拳大会に見学にも行ったりして、
身に付けた。
しかし、一通り太極拳をやると、思いっきり疲れるのだ。
先生の動きを、たまに見るだけでできる程度に上達しても、だ。
あまりに疲れるので、教室が終わった後、休憩室で、30分、
寝込んでいたぐらいだ。
先生の話によると、確かに、<スジの良い人>はいるとのことだった。
仮に私がスジが悪いとしても、1年経っても疲れる
というのは、異常だと思った。
何故、疲れるのだろう?
2、3冊、太極拳の本を読んでみた。
全部に同じように書いてあったのは、
「太極拳は武術だ」ということだ。
ちょっとウィキペディアを引用してみよう。
太極拳(たいきょくけん)は中国の長い歴史の中か
ら生まれた中国武術の一つ。緩やかで流れるように
ゆったりとした動きが特徴であり、健康、長寿にも
良いとされ、中国などでは朝の公園などで集まって
練習している姿も見られる。武術が持つ一般的な激
しいイメージとは対照的に、コントロールされたゆ
っくりとした動きを多く含む。(1)
疲れるのは、太極拳が健康や長寿にも良いという前に、<武術>だっただからだ。
疲れて当然なのである。
そんなことが1年かかって分かったのだ。
あ〜、書いているだけで疲れてきた。
(1)「太極拳」、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』、
2007年3月26日。
(城田 博樹)