Vol.5 「哲学の道」を探せ
ハイデルベルクに「哲学者の道」があるという。
そこをヘーゲルが歩いたという。(1)
また、日本の<哲学の道>としては、京都の「哲学の道」が有名である。
「哲学の道」というホームページに、その解説が載っている。(2)
北は銀閣寺から南は若王子(にゃくおうじ)に至る約1.5キロの
琵琶湖疎水分流沿いの小径です。もともと「思索の小径」と呼ばれて
いましたが、近代を代表する哲学者の西田幾多郎が好んで散策し、
思索にふけったことなどから「哲学の道」・「哲学の小径」と呼ばれる
ようになりました。………春には約500本のさくらのトンネル・
初夏(5月下旬〜6月中旬)にはゲンジボタルの乱舞・そして秋の
紅葉と四季それぞれに美しさを持ち、琵琶湖疎水分流のおだやかな
流れとともに道行く人の眼を楽しませてくれます。
「うーん。考えがまとまらない……」
10年前の私は、毎日、悩みどおしであった。
「<ハイデルベルク>でもなく、<京都>でもなく、
どこか近くに、考えのまとまる『哲学の道』は無いのか!!」
と叫んだ時に思い浮かんだのが、
私の家のすぐ近くにある桜並木であった。
これは、星田妙見宮という神社へ至る、川沿いの桜並木である。
前述の京都の「哲学の道」を要約すれば、
「銀閣寺や若王子神社」へ至る、
「琵琶湖疎水分流」沿いの「さくらのトンネル」である。
そのような訳から、私は、
「寺や神社へ至る川沿いの桜並木は、『哲学の道』である」と考えている。
私の住む市には、2ヶ所、「哲学の道」があった。
あなたの家の近くにも「哲学の道」は、あるはずだ。
みんなで一緒に探してみよう!
(1)野口悠紀雄:『「超」整理法』(中公新書, 1993)
(2)http://www.dab.hi-ho.ne.jp/sasroku/tetsugaku.html